ヤマイの反省の話題

ヤマイの反省の話題

エロ漫画家の苦悩と反省のおはなし

まだ当分アナログを捨てられないのでAffinity Photoを導入してみました

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本題の前に

近お仕事環境を変えるべくちょっとばかり金銭を投じました。仕事と言いますかお絵描き用に使っているMacを買い替えたのです。Mac Mini2010年モデルを今日まで使ってきまして、僕が描いているような程度の絵を描く分にはまだまだストレスもそれほどなく使えていたのですが液晶タブレットの購入など先々に目指しているお絵描き環境の構築に向けて決意した次第です。

  今回購入したのもMac Miniであります。現行モデルは2014年発売ですから発売当時に買った人がもう買い替えを検討し始めているような代物ですね。Mac関連の書籍等でも今は買い時ではないなんて書かれたりしておりますが、少なくともそれまで使っていたものよりは確実に良くなっているはずですし、まあ何と申しましても安い。それに2台のパソコンを同じディスプレイで使い分けている関係で一体型を選択肢に含みにくいという事情もありますし、ついでにMac Miniって何だかよくわからないけど独特の魅力もあるんですよね。

 性能面でもCPUやメモリなどオプションを付けたりしましたのでまあまあ当面そこそこ使っていけるものになっているのではないかと思います。これを書いている時点でだいたい環境も整いまして、どうやら今取りかかっている原稿の仕上げ作業に使える状態になったのですが、そうなるとここでパソコンの買い替えにあたっての懸案の一つに向き合わなければなりません。

 

回購入したMacのOSは勿論現時点での最新バージョンHigh Sierraであります。この環境下では僕がこれまでお世話になってきた二つのソフトを動かすことができません。ひとつはComic Studio、これに関してはちょっぴり残念ではあるものの後継ソフトのClip Studio Paint以下クリスタがとてもいい感じで育っていってくれていますので使えなくても特に問題はありません。問題はもう一つのソフト、PhotoShop CS5以下フォトショです。実はこちらに関してはHigh Sierraで動かすことが全く不可能というわけではなくネットで検索するとその方法を割と簡単に見つけられるのですが僕程度のパソコン知識の持ち主がトライするには若干おっかないやり方のように見受けられます。

 前の機械でもOSをLionからEl Capitanにした後フォトショをそのままでは動かせず一手間かける必要がありましたが(その時は今回に比べると僕でも気安くトライできる方法でした)、その後細かいトラブルに度々見舞われました。今回もそうしたことが起こらないとも限りません。

 それに実のところ近年フォトショの使用頻度は低下しつつあったのです。前述の通りクリスタが良いソフトになってきていますしこちらでpsdファイルも扱えるので後述するある一点を除けばフォトショを使わずともある程度の作業はクリスタだけで完結させることができるようになってきたのであります。

 そんなわけで色々考えた結果、結構な金額で購入したソフトであり少々もったいなくはあるものの新しいパソコンにはフォトショはインストールせず、僕が必要としている機能を備え且つ許容できる金額の代替ソフトを導入することを決めたのでした。

 

ソフトを選ぶ 

こでクリスタではカバーしきれないある一点の話になります。これは以下の過去記事に詳し目に書かせて頂いたのでこちらを参照して頂けると話が早いかと思います。


yamai-manga.hatenablog.jp

  僕は未だにアナログで描いた原稿をスキャナーでパソコンに取り込んで仕上げ作業という古臭いやり方をとっているのですが、取り込んだ原稿データから線だけを透明なレイヤー上に抽出するというプロセスに於いてクリスタに少々不満があるのです。これまではフォトショでその作業をやっていたのでその代替を見つける必要がありました。

 現行のフォトショ導入というのは最初から選択肢に入っていませんでした。クラウドにはなんとなく忌避感といいますか面倒くさそうなイメージを持っていましたし、新しいパソコンにMac Miniを選んだ理由からお分かり頂けると思いますが僕にはあまりお金がない。使用頻度のことも併せて考えるとフォトショの月額は今の僕には少々しんどい額であります。

 そこで値段の安い、買い切りのソフトでフォトショの代わりになりそうなものを導入しようということになりました。Macで安価なフォトショの代替というとPixelmatorとAffinity photoの二つが代表格であります。前者は最近Pixelmator Proなる上級版が登場して手頃なお値段ながらなかなかの高性能だというお話ですし、後者もネットで好意的な意見をよく見かけるのでなかなか悩むところですがパソコン本体と同様今回もお金が決め手となりました。この記事を書いている現在Affinity Photoの三割引キャンペーン中だったのです。

Affinity Photoで線画レイヤーを作ってみる

いうわけで早速App StoreからAffinity Photoを購入、動かしてみます。フォトショをいじったことのある人なら大まかなことは直感的に理解できるレイアウトです。アナログで描いた原稿を画像ビューアの「プレビュー」からスキャナーで取り込み、psd形式で保存して次の作業に備えます。この記事の内容とは関係ないですが今回の原稿からペンを変えてみました。その話もいずれできればと思います。

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  取り込んだ原稿をAffinity Photo上に開きフォトショでの経験を頼りに求める機能を探していきます。線画の抽出に関わる機能はフォトショの場合チャンネル関係の所にありました。GimpなどでもそうでしたのでAffinity Photoでもそうなのではないかとチャンネル周りをあちこち左右クリックしてみましたが期待したことが起こりません。ところで余談ですがAffinity Photoってどう略したらいいんでしょうね。特に省略せず「アフィニティ」でも十分言い易いですけどね。「アフフォ」ではかえって言いづらいですね。

 それはさておき小一時間試行錯誤しまして、ようやくたどり着きました。

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 「選択」メニューから「階調範囲」→「ハイライトを選択」をクリックします。これで原稿の白い部分が選択された状態になります。次に「ピクセル選択範囲を反転」をクリックすれば線が選択された状態になります。あとは新しいレイヤーを作り、塗りつぶしツールで選択された部分を黒で塗りつぶしてやればこのように下地が透明な線画レイヤーの出来上がりです。

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 ここで「階調範囲」から「シャドウを選択」にしてやれば初めから黒い線だけが選択された状態になるんでないの?と疑問に思われる方もいるかと思います。僕もそう思って試してみたのですがこのやり方だと全ての線が拾われず、ところどころ線がかすれた線画が出来上がってしまうのです。めんどくさいですがハイライトを選択して反転という手間をかけるのが最善のようです。

 こうして出来上がった線画レイヤー、フォトショで作った時と比べても仕上がりに遜色はないように思われます。少なくともクリスタで作ったものよりは僕の意図を反映したものになってくれていると思います。これをクリスタに用意した原稿データにコピー&ペーストしてやれば下ごしらえは完了です。

 一つ書き忘れておりました。このソフトでは通常の保存を行うとafphotoというファイル形式で保存されます。afphotoファイルはクリスタでは開けないので「ファイル」メニューから「書き出し」を選択してpsdファイルで書き出ししてクリスタに引き継ぎます。

締めに代えて 

うやら今の所Affinity Photoに投じたお金は無駄にならずに済みそうでひと安心です。僕としてはこの作業に使うだけでも十分価値はありますがこれだけではなかなか全体的な評価も出しづらいので時間ができたらこのソフトでカラーイラストなど描いてみて記事にしたりその絵をお目にかけたりできればと思っています。

 では最後に宣伝など。7月2日よりコアマガジン様より僕の電子配信作品集『放課後スキンシップ〜処女でビッチなカノジョたち〜』の配信が始まっております。例によって成人向けなのでこちらにリンクを貼ることは自粛しますが18歳以上の皆さまにおかれてはタイトルか著者名で検索の上ご購読頂けると嬉しいです。

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       放課後スキンシップ〜処女でビッチなカノジョたち〜

                山井逆太郎

 

 ひとまずこんな所で。