ヤマイの反省の話題

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エロ漫画家の苦悩と反省のおはなし

忘れないうちに、画材の話でも トーン削りの巻

 

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 回はトーンのお話です。デジタルで絵を仕上げるようになって一番嬉しかったのがこのトーン貼りが大幅に楽になった事ですね。あの切って貼ってこすって定着させてコシコシと削っていく作業って単調だし地味に体力を削られていくし、気がつけばそれだけで一日が終わってしまうしで本当に大変でした。

 古い人間ですから今でも実体のある完成原稿の満足感はやはりデジタルに優るものがある気がしますし、お店で色々なメーカーの様々な柄のトーンを探すのはとても楽しい時間でした。また後にパソコンを導入してからアナログ時代に愛用していたメーカーのトーン柄が諸般の事情でデジタルでは使えずがっかりなんて事もありましたが、それらを差し引いてもトーン貼りがしんどい事には変わりなく、何とか少しでも楽できないものかと日々思っていたわけです。で、ある時「トーン削りに電動工具を導入すれば良いのではないか」と思いついたのでした。

  回のペン軸の話題でも書きましたが僕はプラモデルが趣味でして、各種切削工作用に電動ルーターというものを所持しております。先端にビットと呼ばれるアタッチメントをつけて回転させ、切ったり削ったりといった工作ができる、歯医者さんが治療に使う道具の廉価版みたいな工具です。3万円くらいする高級な機種も持っているのですが、それとは別にちょっとした作業に手軽に使える電池式のものも持っておりまして、これを使おうと思ったのでした。

 

刀TOOLS マイクログラインダーHD10青紫 51003

刀TOOLS マイクログラインダーHD10青紫 51003

 

    それがこちら、浦和工業さんの電池式マイクログラインダーHD10であります。単3電池2本を使用、ビットの付け外しはビットをペンチで挟んでぐいっと押しこむ/引っこ抜くだけでOKと取り扱いも簡単になっております。

 

 僕はこれを今はなき模型雑誌『マスターモデラーズ』(芸文社)の製作記事で紹介されていたのを見て購入しましたが、こういった乾電池式の安価な電動ルーターは他にも各社から発売されています。大体2千円前後で買えますが、ダイソーから出ている840円のルーターもネットでの評判を見る限りではそこそこ使えるもののようですね。今回のためにダイソールーターを購入して試してみるという、いっちょまえのブロガーみたいな事をしてみようかとも思ったのですが、僕の家に一番近いダイソーには置いていませんでした。

 

 て本体はこれでいいとして、問題はどのビットを使用するかです。ダイヤモンド砥石や帯状の紙やすりを円錐状のロールにしたロールサンダーなど試してみましたがどうも上手くいきません。最終的に辿り着いたのが金属磨きなどで使用する、ゴム製の砥石でした。要するに砂消しゴムを先端に取り付けたようなものですね。

 こちらも各社から様々な種類が出ています。値段も割と幅がありますが安価なものでも十分使えます。ビット自体もどんどん削れていく消耗品ですのでその点を考慮してもあまり高価な商品は選びにくいです。荒削り用と研磨用のものがありまして、基本的には研磨用が向いていますが、自分で色々試して合ったものを探すのもまた面白いかと思います。東急ハンズなどでルータービットを物色しているといくらでも時間を潰せますよ。

 

 は早速実演していきましょう。このために段ボール箱に入れてしまいこんでいたトーンを引っ張りだして描いた絵に貼っておきます。トーンを入れた箱をどこにしまったか思い出せなくてあちこち捜し回ってしまいました。

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 わざとらしく削りしろを多めにしております。それにしても趣味でやる分には楽しいですね、トーン貼り

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 削っていきます。表面を軽く撫でるようにするだけでどんどん削れていきます。

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 ガシガシ削っていきます。結構楽しいです。

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 一通り削り終わりますと、このように大量の消しカスが発生します。ご覧のように細かいものですから迂闊に手で払おうとすると原稿が汚れてしまいます。

 

 

シード 消しゴム コミケシ カス取り用ネリケシ CK-02
 

  そこでこちらを使用します。消しカス掃除用と称して売られている粘着力の高い練り消しゴムです。

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 よく練ってからペタペタとカスを集めていきます。どうでもいいけど爪が伸びてて何だか見苦しいですね。ちゃんとしたブロガーさんというのはこういうところにも気を使っているんだなあと、改めて気付かされます。

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 意外と細かい部分まで削れるのですが、それでもいくらかは削り残しが出ますのでデザインナイフで処理して完成です。

 

 かがだったでしょうか。皆さんにおすすめするような調子でここまで書いてはみましたが、僕の場合はこのマイクログラインダーを趣味のためにあらかじめ持っている状態からのスタートでしたので、そうではない人が果たしてこうした道具をトーン削りのためにだけ購入しようなんていう気を起こすものなのか正直なところまったく読めません。もしもこれを読んでトーン削りの電化に興味を持って下さった方がおられるならとても嬉しいですし、そうではない方もここまで自分語りに付き合って下さって感謝感謝といったところです。

 ひとまずこんな所で。