ヤマイの反省の話題

ヤマイの反省の話題

エロ漫画家の苦悩と反省のおはなし

毎年の最後の記事は必ずバニーガールについて書くことにしようかしら

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ずは最新作のお知らせから。12月1日から配信が始まったウェブ雑誌『Comicクリベロン』Vol.50(リイド社さま)に『美少女ファクトリー』という24ページの作品を掲載して頂きました。がんばって描いたので18歳以上の皆さんに是非ご覧頂きたく、よろしくお願い申し上げる次第です。本来なら配信先様のリンクなど貼りたいところですが一応全年齢向けのブログですので自粛致します。ご興味を持たれた方は上記のワードでご検索下さい。なお本作は諸般の事情により「ヨノイ誠一郎」という別名義となっています。今後この名前と「山井逆太郎」をどう使い分けたものか、目下思案中であります。

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 さて、今回拙作を掲載して下さった『Comicクリベロン』はクレイジーポルノコミック誌を標榜しておりまして、普通じゃないエロ漫画ばかりを掲載しております。当然僕も本作を描くにあたり普通じゃない作品を描くことを求められたわけですが、そこでデビュー間もない頃から常々自身について感じていた問題に改めて向き合うことになったのでした。

 それは僕の性的嗜好がいたって小市民的というか、俗っぽいものであり、そのことがエロ漫画を描く上で大きな弱点になっているのではないかということです。女性の体でまっさきに関心が向くのはごく普通に胸ですし、そしてその大きさの好みもごく初歩的、先端部分の形状や色に病的こだわりもない。何と言いますか、実におもしろみがない。肉体に対するフェティッシュな興味が足りないことが作品のインパクトを弱めているのではないか、なんてことを考えだすとどんどん自分のことが不安になってきてしまいにはもしかしてそもそも俺はさほどセックスに興味がないのではないか、では何故俺はエロ漫画を描いているのだといった具合に思考が袋小路に入ってどうにも困った精神状態になるのでした。

 

んなことを思い始めた頃に僕と知り合いになって下さった同業者の皆さんはやはりというべきかいずれもものの見事なド変態ども(褒め言葉)で、僕はそんな彼らに深い羨望の念を抱いてきました。そして最近になってツイッターを始めまして、やはりそちら方面の方々をフォローさせて頂くことが多いのですが大規模同人誌即売会のシーズンになりますと当然その告知ツイートも増えてきますがそこに添えられた画像がこれがまたあなた、商業誌に輪をかけたフリークども(褒め言葉)の饗宴と行った趣でエロ絵描きとしての僕の劣等感をいたく刺激するのでした。

 彼らの精神性はもちろん憧れとするところですがそれを表現する彼らの技法にも僕は大層魅了されております。あの人達の変態性が画力を押し上げる力になっているようにも感じたのです。何しろ描こうとする対象が冗談のようにおっぱいやお尻が大きかったり、それどころか全身ところどころが大きくて一般的にはには美しいとはみなされない体型だったりやたらと筋肉質だったり、それならまだましな方で股間から余計なものがありえないサイズで生えていたり、あるいはそもそも人間ですらなかったりする女の子なのです。そして彼らはそれを恐るべき手腕でちゃんと彼女たちが可愛い女の子に見えるように描いてみせるのです。これを驚異と言わず何と言いましょう。

 このように愛してやまない、描かずにはおれない対象があるということがあの人達をかくも上手で、しかも唯一無二の絵描きさんにしているという「好きこそものの上手なれ」の生きた実例を目にして僕はますます彼らのようになりたいという思いを強くしたのでした。

 

は変態になるにはどうすればいいのか。こればかりはなろうと思ってなれるものではありません。まあ人間の精神というのは我々が思っている以上にフレキシビリティに富んだものであるようですし、調教はエロ漫画の重要なジャンルですから本気でなろうと思い、適切な訓練を受けたなら実際はどんな変態にでもなれるのでしょうがそうして無理に糞食趣味の持ち主になったりするのもなにか違う気がします。やはりそのままの自分の中に眠っている普通じゃない要素の芽を探りだし、育てていくという形を取りたいものです。かといってK.W.ジーターの『ドクター・アダー』に登場するADRみたいな便利なアイテムはありません。

 そこで性癖探求のために新たに女性キャラを一つ作ってみることにしました。具体的な姿形や名前のあるキャラクターを思い浮かべて彼女にどのようなナニをしたいかというのを自分を探る取っ掛かりにしたいと考えたのです。まあやっている事自体は絵師さん界隈のおっしゃるところの「うちの子」を作ったってだけの話なのですけどね。

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 で、こうなりました。なぜバニーガールなのかというとこれが今のところ自覚がある僕の数少ないフェチポイントだからです。昨年の最後の記事にもバニーガールについて書かせて頂きましたが昔から妙にバニーガールの絵を描くのが好きなものでそこまでこだわりがるからには己のフェチ性を探るには適任なのではないかと思った次第です。ついでに泣きぼくろも同じ理由で付けました。

 設定についてはごくおぼろげです。現時点では一連の藤子不二雄作品のキャラのごとく一般家庭に居候しており家の住人及び周辺住民からも特に不審に思われていないという程度です。

 

うして準備は整いましたが、じゃあこの「山野さん」をどんなエッチな目にあわせたいかというと今の所はまだ何も思いつきません。逆に「こういう目にはあわせたくないなあ」ということばかりが思い浮かんでしまいます。例えばこの山野さんが脂ぎったオヤジにあれやこれやされているさまをどうすることもできず見ているしかないなんて状況には追い込まれたくないよなあ、とか。まあでもそういう僕の性に対する保守性がより明確になっただけでも最初の収穫としては悪くないと言えるでしょう。

 

年はこのキャラが僕の中にある僕の知らない何かを見せてくれることを期待したいところです。できればそれを何点か絵にできればと思います。もし描けてもこのブログでお見せできる内容には恐らくならないでしょうが。

 でもやっぱりあまりひどい目にはあわせたくないですね。