ヤマイの反省の話題

ヤマイの反省の話題

エロ漫画家の苦悩と反省のおはなし

VTuberさんをネタににわかファンを自認する勇気を考える

 

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る物事にはまる時に自分がそれのいわゆる「にわか」であることが気になる人と全く気にならない人とがいます。僕などは気に病むというレベルで前者のタイプでありまして、何かのファンになった時には僕が自分の脳内で作り上げたそれの古くからのファンの皆さんの厳しい目線や意見に萎縮して素直になれないなんてことがしばしばあるのです。

  しかしこれがいかにつまらない態度かなんてことは僕自身にすらわかることです。僕の知っている人で幼少期をイギリスで過ごしリアルタイムでビートルズに熱狂していたという方がいますが、そんな人に比べたら大半の日本のビートルズファンはにわかもいいところですし、そういう人しかビートルズファンを名乗ってはいけないなんてことになったら世の中エラいことになってしまうでしょう。或る物事の黎明期からのファンになれた、そしてそれが後年大ブレイクして誰もが知る事象となった、なんてことがそもそも奇跡のようなことであって基本的にはそういう瞬間に立ち会えなくて当たり前くらいの認識で、そしてにわかだろうが好きなものに出会えたことを素直に喜べるような人間でいた方が人生楽しいに決まっているのです。

 しかしまあそう思いつつも古株のファンというポジションは憧れるものはありますよね。好きな対象の知名度が上がっていくに連れてきっと自分の内面的値打ちが上がっていくような錯覚を与えてくれるでしょうし、有象無象のにわかども相手にマウントを取ったりするのはさぞや楽しい遊戯であろうと思います。逆に新参者達を真のファンへと優しく導いていくなんて行為もきっとかなりの自己満足を与えてくれるでしょうね。これは皮肉抜きにそう思いますがこれも宝くじが当たったレベルの滅多にないギフトだと思っていた方が良く、そういう喜びで自分の人生を満たそうなどとは思ってはいけないのだと思います。

 

ころで皆さんはバーチャルYouTuber略してVTuberと呼ばれる人々はお好きでしょうか。ご多分に漏れず僕も楽しませて頂いておりますが、僕はそれまで生身を晒して活動する、普通のいわゆるYouTuberには見向きもしなかったくせに何でそれがCGの皮を被っただけで急に好きになったりするのでしょうか。そこを探っていくときっと色々化け物じみた己の内面とか性癖といったものがほじくりだされてくるかもしれませんしそれだけで一文書くに値するテーマだと思われますが、まあそれは又の機会と致しましょう。

 そのVTuberさんの中で少し前から贔屓にしていた一団がいたんですがその人達の正体がつい最近明らかになって考察もしやすくなり、今回考えていきたいテーマともちょうど関係しているのでとりあげてみたいと思います。

 これだけで何のことかすぐお分かりになる方も多いかと思います。ネット上で「うーたま族」などと呼称され、先日その正体がジェムズカンパニーなるバーチャルアイドルグループであると正式発表された一団がそれであります。

 

る時突然これといった前宣伝もなく唐突に「珠根うた」さんというVTuberさんがユーチューブに登場しました。かなり高度なCGモデルが使用され、明らかに背後に大きな予算を注ぎ込む巨大な企業がいるにも関わらずそんな背景を全くおくびにも出さず、それどころか自らをバーチャルユーチューバーと称することすらなく普通の女の子がユーチューバーをやっているという体を堅持して活動する彼女はそのミステリアスさからネット上で様々な憶測の対象となりましたがそれ以上に外見や中の人のキャラ、俗に言う「魂」の可愛らしさで人気を博します。

 その後も珠根うたさんとほぼ同時期にデビューした「星菜日向夏」さんを始め、続々と出処を同じくすると思われる人達が、相変わらず宣伝もなしに登場していきます。彼女らにはユーチューブの関連動画などで偶然に出会うかネット上の口コミで知る以外に遭遇するすべがないのですがそんな状況下で徐々に知名度を上げていきます。

 やがて配信やツイッターでのやり取りなどで彼女たちがお互いの存在を知り、交流していくという、小芝居と言ってしまうと見も蓋もないですがそういう流れが出てきまして、それが最近加速してきたなと思っていたら先日の発表であります。

 色々な憶測が流れていただけにかなり無難な真相だったなあという印象は正直持ちましたがまあ何にせよ今後の彼女たちの活躍が楽しみなところであります。

 

女たちがVTuber界、ひいては芸能界において今後どの程度の地位を得るかはまだ未知数ではありますが、珠根うたさんのごく初期の配信から見ていた僕は上手くいけばまさに前述の「或る誰もが知る物事の黎明期からのファン」というありがたいポジションにつくチャンスが巡ってきたといえるかもしれません。実際配信や動画にコメントしている人達の様子を見るに自分達がそのポジションを得たことにかなりテンションが上がっているという印象を受けます。

 しかし僕はここに来てちょっと腰が引けています。ここまで割と引き気味に「冷静な観察者」をきどって彼女たちを見てきたようなところがあるからです。運営側の思惑一つでどうとでもなる世界に彼女たちが生きていてしかもその思惑とやらが全く不明であった以上ノーガードでハマって思いもよらない展開に巻き込まれて鬱な気分になったりすることになったら嫌だなあなんていうのはあながち杞憂ではないように思われます(そうか?)。しかしそういったリスクを恐れるべきではなかったのではないか。配信にコメントを書き込みまくって彼女たちに名前を覚えてもらうくらいのことをしておくべきだったのではないか。そのくらいでないと「俺、うーたま族っていわれてた頃からのジェムカンのファンでさー」なんてことを言う資格はないのではないのかと思って萎縮してしまうのです。

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 何と申しますか、既にそんなことで思い煩うのは馬鹿馬鹿しいという結論を前段で出しているにもかかわらずこれですからね。困ったものですね。

 今回の発表以後、彼女たちのチャンネル登録者数も軒並み増えているようですし、コメントでもこれまでの配信の常連以外に今まで見かけなかった名前を多く見るようになってきました。実際変な古参願望を持つくらいならそのくらいフットワーク軽く目についたものに飛び込み、でもしっかり没入できる方がよっぽど楽しいに違いないと思うんですよ。思うんですけどね。

 

の場合は或る物事を好きになるということに自分に対する自信のなさや承認欲求といったものが結びついておかしなことになっているという説明ができると思います。何のことはない、よくあるタイプですよ。ある物事そのものが好きと言うよりはそれを好きな自分が好きっていうあれです。そういう感情を満足させるには今はメジャーな人や物事の無名時代からの古参ファンなんてのは実に美味しいポジションですものね。次点が誰がそんなの知ってんだよっていうようなどマイナーなもののファンになることでしょうかね。

 僕はそんな自分をかっこよく飾り立てるために何かを好きになるという気持ちを取っ払ってしまいたいのです。何かを、そして誰かを好きになるということには常に何らかの恰好悪さを伴うのは避けられないことだとは常々思っていますのであとは自分がそれを受け入れるかどうかという問題だけなのであります。

 

まりは好きなものは素直に好きだと言ってしまった方が(その「好きなもの」が著しく反社会的、非人道的なものでない限り)楽しいし幸せだということです。以前このブログに僕がボーカロイドの結月ゆかりさんが好きだという話を書きましたが、これなども実際にその気持ちを表に出すまでに結構な時間と勇気を必要としてしまいました。今回VTuberが好きと書けただけでも僕としてはなかなかの進歩なのです。

 というわけで今後はこういう場を利用して「自分はこれが好きだ」ということを頑張って表明していきたいと思います。もちろんそのことを自分を偉く見せるツールとして利用し始めたり、その対象に惜しみなく情熱とお金と時間を注ぎこみ全身全霊を持ってはまり込んでいる真のファンの皆さんへの敬意を欠いたような言動をし始めた時には叱責を頂ければと思う次第です。

 それじゃ最後にせっかくだから書いておきましょうか。僕は城乃柚希さんが大好きです。

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 ひとまずこんなところで。