ヤマイの反省の話題

ヤマイの反省の話題

エロ漫画家の苦悩と反省のおはなし

忘れないうちに、画材の話でも 消しゴムの巻

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きごろ実写映画化された『バクマン』を僕は全巻は読んでいないのですが、知っている範囲ではあの作品に登場する漫画家の多くが完全アナログ環境で漫画を描いています。漫画を描いている姿というのを読者に分かりやすく見せようと思った時には、パソコンの前でこしょこしょやっている姿よりもそっちの方が圧倒的に説得力があるし余計な説明も不要でしょうから、そういう演出上の都合であえてそのように描いているという側面もあるのだとは思いますが、NHK教育テレビで放送していた『浦沢直樹の漫勉』などを見ていると、どうやら現実に第一線で活躍しておられる諸先生方ではアナログな手法のみで原稿を完成させている人が多数派のようです。

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町の本屋さんの絶滅を嘆くふりだけする偽善者な私

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う随分前から日本中で起こっている事ですが、僕の住んでいる町でも気がつけばいわゆる町の本屋さんってやつがほとんど見当たらなくなりました。小学校の帰りに立ち寄っては長時間立ち読みをして店主のおばさんから怒られていたあの店も、少し前にこのブログで取り上げた『猟奇王』を買ったあの店も、大学生の頃に毎月『月刊漫画ガロ』を購入していたら頼みもしないのに『ガロ曼荼羅』(TBSブリタニカ)を入荷しておすすめしてくれたあの店も、僕は神戸在住なんですがあの阪神・淡路大震災で結構ボロいビルに入っていたにも関わらず奇跡的に倒壊を免れ、かなり早い時期に営業再開してくれたあの店も、駅のすぐ目の前にあるという以外は品揃えなどこれといった特徴もなく特に思い出のないあの店も、その他今思い出せる店は悉くなくなってしまいました。

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忘れないうちに、画材の話でも トーン削りの巻

 

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 回はトーンのお話です。デジタルで絵を仕上げるようになって一番嬉しかったのがこのトーン貼りが大幅に楽になった事ですね。あの切って貼ってこすって定着させてコシコシと削っていく作業って単調だし地味に体力を削られていくし、気がつけばそれだけで一日が終わってしまうしで本当に大変でした。

 古い人間ですから今でも実体のある完成原稿の満足感はやはりデジタルに優るものがある気がしますし、お店で色々なメーカーの様々な柄のトーンを探すのはとても楽しい時間でした。また後にパソコンを導入してからアナログ時代に愛用していたメーカーのトーン柄が諸般の事情でデジタルでは使えずがっかりなんて事もありましたが、それらを差し引いてもトーン貼りがしんどい事には変わりなく、何とか少しでも楽できないものかと日々思っていたわけです。で、ある時「トーン削りに電動工具を導入すれば良いのではないか」と思いついたのでした。

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忘れないうちに、画材の話でも

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 材について書こうと思った時に何を忘れる事があるのかと申しますとですね。

 僕は漫画やイラストを描くにあたっては線画までを手作業で行い、それをスキャナでパソコンに取り込んで仕上げていく形をとっています。漫画ですと枠線、フキダシ、効果線、書き文字、ベタ、ホワイト、トーン貼りがデジタル作業になります。

 今ではネームから完成まで完全にパソコン上で行ってしまう人も珍しくないというか、そっちの方が主流になりつつあるので僕のやり方はもはや古臭いと言っていいでしょう。そんな具合で重要な作業を未だにアナログで行っている僕としては当然ながらその道具についても色々とそれなりに思うところがあったりするわけなのです。他ではデジタルに劣る所があったとしても道具選びの楽しさというのは現代でもアナログがデジタルの追随を許さない点であります。

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その時の自分がもっと違った人間だったらその本は自分にとってどんな存在になっていただろう。

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」

 

 ブログを始めるにあたってこれだけは書いておこうと思っていた事は前回までに大体書いてしまったので、今回からはいちいち考えながら書いていかないといけないな、何を書こうかななんて思っていたところなのでした。そう思っていたところに「今週のお題」というのが目に留まったので仕切り直しにはいいかなと思った次第です。三回にわたって自分の作品について語った後ですし、ここで人様の本について書くというのも丁度良いバランスのような気がしますしね。

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自己紹介に代えて、あなたが読んだ事もない漫画のあとがき その3

 自己紹介というのは果たしてこんなふうに3回も行うべきものなのか、どんだけナルシストなのだと我ながら呆れないでもないですが、今回が最後ですのでお付き合い頂けると嬉しいです。

 

 今回は前回紹介させて頂いた『学園セックスガーデン』と同時リリースされた『お姉さんだって暴走したい』について色々当時を思い起こしつつ書いていきたいと思います。こちらもコアマガジン様よりリリースされ、現在電子書籍配信サービス各社にて配信中のウェブ単行本であります。勿論これもエロ漫画ですので前回と同様リンク貼りはほんとはしたいと思いつつ自粛させて頂きます。

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自己紹介に代えて、あなたが読んだ事もない漫画のあとがき その2

 またもご機嫌をうかがいます。

 前回に引き続き、今回もウェブから読んで頂ける僕の作品集の収録作品の解説など書き連ねていこうと思います。今回取り上げるものは前回とは異なり有料コンテンツですので本来なら前回以上に張り切ってリンクを貼りまくり、少しでも多くの方に読んで頂けるよう取り計らいたいところです。 なのですが、問題は今回の作品集が18歳未満は閲覧禁止のまごうことなきエロ漫画であるというところです。全年齢に開かれているこのブログからのアクセスを容易にしてしまうのは流石にためらわれます。というわけでまかり間違って興味を持って下さった素敵な方におかれてはお手数ですが、僕の名前や作品名で検索をかけて頂くとわりと頭の方で引っかかってくると思いますので、どうかよろしくお願い致します。

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